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【抱陽の家】窓は無料の暖房器具

2026-01-30

今年に入ってから、山田建設の家づくりのこだわりを

簡単にお伝えできるようなプレゼン資料をちょこちょこと作成しています。

横浜特有の傾斜地や狭小地にもしっかりと対応できる設計力であったり、

断熱等級7の暖かい家づくり、

許容応力度計算による耐震等級3の地震に強い家、

自社大工による丁寧な施工など、

山田建設のこだわりを一つひとつ改めて書き出しながら、

誰にでもしっかりと山田建設の家づくりをお伝えできるような資料を作成中です。

 

今日はそんな資料のづくりの中で出てきたキーワードの中から、

パッシブ設計について少しお話できればと思います。

 

この写真は現在施工中の【抱陽の家】で去年の12月23日の9時頃に撮影しました。

冬至の日の翌日ですね。

↑南崎大工に何撮ってんのと不思議がられながらの一枚

 

写真のように、しっかりと南の窓から日射取得ができています。

これは決して偶然ではなく事前に3Dモデルを使ってしっかりと検討しております。

↑3Dソフトを使っての同じ日、同じ時間帯の日射を再現

 

実際の写真の入り方と比べてみてもかなり忠実に再現できているのがお分かりいただけるかと思います。

近隣の家の高さや家の同士の距離を3Dの中で再現しながらプランの検討を行うようにしています。

 

そして本日の本題、窓は無料の暖房器具と銘打っていますが、

今この窓からは何Wの熱が発生しているでしょう?

実はこういったこともしっかりと計算ができるのです。

先ほどの説明で3D検討の精度はお判りいただけたかと思うので、

続けて3Dでご説明させていただきます。

↑先ほどの状態を外観から見た図 オレンジ部分は日射が当たっています

夏の日差しをカットするために【抱陽の家】では1mほど庇を出しているので、

庇に阻まれて全ての日射は窓には当たらず、高さ1.8m、幅1.7mの約3㎡分の日射が当たっています。

そして、ここで登場するのが、

日射量データベース閲覧システム(NEDO)

太陽光の発電量の検討から、窓から入る日射量の検討まで使える便利なサイトです。

↑NEDOで日射量を調べています

 

12月23日のデータを参照したところ、くもりの日のデータだったのか日射量が極端に少なかったので、

24日のデータを参照してみます。

グラフを読み取ると9時の日射量は1.03MJ/㎡。

MJ(メガジュール)ではなく身近な単位のW(ワット)に変換したいので、変換の式に当てはめると

1.03MJ/㎡×1000×1000/3600s ≒ 286W/㎡

このように1㎡で約280Wの熱が発生することがわかりました。

ここで先ほどの図に戻ります。

高さ1.8m、幅1.7mの約3㎡分の日射が当たっていましたので、

3㎡ × 280W = 840W

日射がそのまま室内に入れば、840Wの熱が発生することになりますが、

実際にはガラスが入っているので、ガラスの日射取得率をかける必要があります。

この窓は山形の木製サッシ、アルスさんのエコスライドという窓で、

日射取得率が0.58とのことなので、

840W × 0.58 = 約480W

おおよそ、こたつ一個分の熱がこの窓から発生している計算になります。

 

↑こたつのヒーターが500Wくらい

 

このように、冬の日射を取得するということは、

とても効果的ということがお分かりいただけたのではないかと思います。

窓をうまく配置することで、冬の暖房負荷を下げる、

これがパッシブ設計の手法の一つ、日射取得になります。

 

山田建設ではこういった検討を重ねて一つひとつの家を丁寧設計しています。

今後もいろいろな角度から、家づくりのこだわりを発信していければと思います。

 

設計 鈴木